精度③

精度に対して正確度は正確性の尺度です。

臨床検査の性能を測る場合に感度と特異度を用います。

二項分類の話です。感度とは陽性と判定されるべきが陽性と判定される場合(真陽性)の割合で、特異度とは陰性と判断されるべきが陰性と判断される割合(真陰性)です。

感度が高いと病気を見逃す場合が減り、特異度が高いと病気でないものを病気とする場合が減ります。

理論上は両方共を100%にする事は出来ますが、実際には判定する属性が白か黒かをはっきり出来ない場合があるため現場では簡単な事ではありません。

正確度とは真陽性と真陰性が全体に占める割合です。

 

検診の場では勿論正確度が高いに越した事はありませんが、しかしこれでは効率が悪い。時間もお金も労力もかかります。ある程度特異度を落とし感度を思いっきり上げるべきです。正確度はやや下がることになりますが仕方ありません。

精密検査の場は検診とは異なります。存在診断をする訳ではなく質的診断をしていますから、正確度の問題ではないのです。

 

ここんところを理解して臨まないと、判断する側もされる側も過大なリスクを負う事になります。

でもこれを理解していないのは両方なんですよね。

啓蒙を続けます。

恐い事も理解して頂いた上で安心して頂くために。

2016年11月18日