マンモグラフィーを受診すべき年齢

昨年末に米国がん協会からでた論文では、それまで75歳以上の女性についてマンモグラフィーによる利益と害のバランスを評価する十分なエビデンスがないとされていましたが(米国の場合ですよ)、今回は「スクリーニング受診を打ち切るべき明確な年齢は無い」としてきました。

但し一方で重篤な慢性疾患がある例では乳癌の発見、治療が残された生活の質(QOL)を落とす事になる事もある。としています。

 

ムツカシイですよね。結局僕らは俯瞰して「大勢の市民」を診る立場にはなく、来院してくれた「個人」を診るので統計的根拠ばかり知ったかぶりでを持ち出すのは危険です。

 

年齢とかに依らず、来てくれた人が安心して帰ってくれるよう個別に考える。のが場末の医者のやる事でしょう。

診断・治療を行う僕らの頭の中に統計的根拠の存在は必要ですが、それを基にして個別に判断するのです。

 

これちゃんとそのヒトを診てないと出来ないですよ。簡単じゃないです。みんな違いますもん。

 

 

 

2017年01月03日